哀しき骸骨と美しき教会


プラハから救いを求めるように出かけたのは、電車で約一時間の距離にあるクトナーホラ(Ktona Hora)という町。

クトナーホラは石造りの整った町並みが美しく、いくつか有名な教会もありますが、中でも本物の人骨一万人分で内部を装飾されたセドレツ納骨堂を見てみたくて行ってみました。

プラハのインフォメーションセンターでセドレツ納骨堂のパンフレットを見てその異様さに興味が湧いたのでした。

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「どうか、この聖なる土のある場所で眠りたい」と切望した人々の人骨がある場所なのだから、さぞかし厳かな雰囲気の場所なのだろうと思って向かったわけですが、観光名所というだけあって多くの人が訪れていて、中はさながらテーマパークのようでした。

「静かに」という注意書きはまったく意味をなさず、狭い堂内は観光客の笑い声と話し声が響いていました。

納骨堂内は写真撮影が自由ですし、係員は入り口でチケットや土産物を売るためにいるだけで、装飾に使われた人骨とどれだけふざけた写真を撮ろうが注意されることもないんです。

加えて、全体的に埃があったり蜘蛛の巣があったりと清掃が行き届いていないのが見てわかる。

無数の頭蓋骨が並べられた薄暗い堂内の真ん中に、人骨で作られたシャンデリアやデザイナーのサインがあるという、確かに現実離れした空間なのですが、あまりに薄っぺらい客寄せ空間になっている状態は、非常に哀しいものでした。

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プラハの挽回とばかりに、何か心に刺激が欲しくてここまで来たわけですが、セドレツ納骨堂でがつんと哀しくなり、とぼとぼとついでに立ち寄った大きな教会、聖バルボラ教会。

ここはしびれました。

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遠くから教会のフォルムを見つけた時点で目を離せないくらい、こころが惹かれるこの感じ。

わくわくして子供のようにはしゃいで、写真を何枚も撮ってしまう。

サンクトペテルブルグの血の上の教会で感じた、あの虚無感と絶対的な存在感を思い出しました。

立ち寄ってよかった。

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バルボラ教会をバックに写真を撮ってくれたおじさんも、教会から帰るときのバス停で正しいバスがどれなのかを教えてくれたおばあちゃんも、そのバスの運転手も、その周辺で会った人々がみんなとても気持ちのいい人たちだったのは、この教会の発する力が呼び寄せたんだろうか。

 

チェコに満足したわたしは、隣のポーランドへ向かいます。