意外な足止めと寂しい夜


オーストリアからの旅程は何も決めていなかったと以前書いたけれど、ロシア→ヨーロッパ→インド→アジアというおおまかなルートは決めていました。

モスクワで出会ったアーヤも同じような時期にインドへ行くというので、デリーで待ち合わせようということになり、ではヨーロッパからインドに行く一番安い航空券はというとヴェネチアからの便でした。

ならばイタリアを10日間くらいかけて南から縦断しようと決め、ではイタリアへ行くにはどこから行けばいいかと調べると、クロアチアからフェリーで行くのが面白そう。

こうやって逆算して残った約2週間をイタリア以外のヨーロッパで過ごすことにしました。

フランス、ドイツ、ベルギーなど西側には今回はあまり興味がわかなかったので、東側の国々を周ることに。

東ヨーロッパの国々を調べてみると、クロアチアやスロベニアが自然も多くて面白そう。今いるハンガリーのブダペストからはクロアチアの首都ザグレブまでわりとスムーズに電車でもバスでも行けそう。

でもせっかくなのでハンガリーの小さな町にも寄ってみたくなり、ブダペストとザグレブの間にあるバラトン湖畔にあるシオフォク(Siofok)に行ってみました。

このころ、実はWorkawayというシステムに登録していました。

Workawayとは、こちらが提供する労働と、相手側が提供する食事と宿泊場所を交換するもの。

噛み砕いて言うと、無料で食べて泊まれる代わりに、仕事をするということ。仕事の内容は様々で家事から農作業、ゲストハウスの掃除など多岐にわたります。

Siofokに立ち寄ることにしたのも、実はこのWorkawayでブダペスト周囲のホストと連絡のやり取りをしていて、もしかしたらブダペストに戻るかもしれない、と思ったためでした。

現地の人と関われるし、深い体験ができそうだったのですが、残念ながらタイミングが合わず使う機会がありませんでした…。

 

シオフォクは夏のオンシーズンだと湖で遊ぶ人がたくさん訪れるのだと思います。

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民宿やペンションのような宿泊施設が多くあり、駅前にはレストランや商店が並んで大変賑やかなんでしょう。が、このときは10月始め。

日中は天気が良くて暖かいものの、夜は冷えて布団にくるまるような気候のオフシーズン。

宿を探す時点で営業しているか怪しいところが多いため、ある程度は予測していたものの、ここまでとは思わなかった。

予約した宿は客がわたし一人。広いペンション貸切だー。

しかも英語を話せるオーナーは不在で、その家族と思わしき方が対応してくれて、三人部屋を使ってよいとのこと。いつもならば「ひろーい、わーい!」となるところ、「ラッキー!でも寂しい…」としんみりしていました。

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気を取り直して、明日のザグレブ行きのチケットを買いに行こう!と駅へ向かうと、愛想のないチケット窓口のおばちゃん達が一言。クロアチアへ行く電車はない、と。

ない?なぜ?

「アフリカの移民がたくさん来ているから」とのこと。

ニュースで知ってはいたし、オーストリアの駅ではその厳重な警備で実感もしていたけれど、まさか自分がこんな形で影響を受けるとは。

後から知ったのですが、このときハンガリーとクロアチア間はすべての交通手段が止まっていて、行き来できなかったようです。

にわかに信じ難かったけれど、クロアチアとスロベニア行きの計画が無念に崩され、ブダペストへ戻るしかないようです。

ひとりの強みはすぐに計画変更可能なこと。

仕方ない。ブダペストに戻って、ルーマニアへ行こう。

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美術館とか屋敷のように見えるけど、駅です。

なんだかちょっと負けた気分で窓口のおばちゃんからブダペスト行きのチケットを買い、チーズとビール(安い!)も買って広い部屋で晩酌して眠りました。

その後ブダペストでは、見逃していた教会へ行ったり素敵な駅を満喫できたので、良かったんですけどね。

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ブダペスト東駅

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聖イシュトヴァーン大聖堂

この素敵な駅から電車で向かうのはルーマニアの西側にあるティミショアラという町。さてどんなところなのかな。