見られている町


終始満足だった滞在を終えて、ペンションの前のバス停(と言っても目印は何もなし)からバスに乗ってシビウという町へ行きます。

まだ暗い早朝にも関わらず、オーナーは起きてきてバスを止めて見送ってくれた。

恐らくは運転手に、この人はここまで乗って行くからよろしく、的なことも伝えてくれていた。

目印のないただの道のわきに1人でぼんやり立ってたら、間違いなく乗り過ごしていただろうと思います。

お世話になりっぱなしだったけれど、さっき払ったわたしのお金が、彼らの役に立てばいいな。

 

バスを乗り継いで着いたシビウと言う町の第一印象は、寂れた町。

ただしいい予感のする寂れ感。好きになりそうだな。

観光名所と言える場所は特にないけれど、歴史を感じる古い町並みが落ち着いていて散策が楽しい町で、ちょうどInternational film festivalが開催中だったこともあり、わたしの印象としてはアートの町でもあります。

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ところで…、町を歩いていると常に感じる誰かの視線。

どの家にも赤い屋根に小さくて薄い窓があって、それがどうしても目に見えるんです。

見られている様な気がする。

どの家もひっそりじっと通りを見ていて、なんだか笑えてきます。

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そんな目付きの家々は適度に古く、お店の看板は控えめだけど主張もしていて素敵だし、通りに停めてある自動車がまたいい感じに古かったりして、とてもいい。

真新しいびかびかした新築のコンビニなんてなくて、店頭に観光客用のマグネットがびっしり並ぶ土産物屋もなくて、すべてが当然のようにずっとそこにある感じ。

それは町中が歴史地区として特別に整えられていたからかもしれないけど、わたしはわざとらしくなくて好きでした。

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ルーマニアの陶器はとにかくかわいい。割れるのが恐いからちっさいコップだけ買いました。

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シビウで泊まった宿で会ったのは香港人のジェシーとアメリカ人のポール。

若くてにこにこしたジェシーとおじいさんと呼んで差し支えない歳のポールは、旅は一緒にしてるっぽいけどどう見てもカップルではない。

この不思議な2人はたまたま旅程が一緒だったから、一緒に行動しているようでした。

ちなみにポールはもう何年(もしかしたら何十年)もアメリカに帰らず、世界の各地を転々としているらしい。

収入は?ビザは?家族は?といろんな疑問が浮かぶけど、まぁ、そんな人生もあるんですね。

そんな歳になってもバックパッカーをして若者と一緒にいるポールを見て、わたしもそんな歳の取り方をしたいなぁと思いました。

ジェシーとポール、もう一人集めてその夜はお茶を飲みながらトランプをして、いろんな話をして過ごしました。

ジェシーとはこの旅の最後に行った香港で再会し、その後ジェシーが日本に来たのでその時にも会いました。

ルーマニアで出会ったのに、その数ヵ月後に京都で一緒にお好み焼きを食べていたのは、なんとも変な感じでしたよ。

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