ドブロブニク(クロアチア)行きのバスは、今いるウルツィニ(モンテネグロ)のバスステーションから朝6時に出発する予定でした。
まだ夜が明けきらない薄暗い中、新しい国への期待と不安とともにバスステーションへ向かいます。
チケットを買う窓口はまだ開いておらず係の人もいません。
バスステーション内は広くがらんとしていて、端にあるベンチではおじさんが夜通しバスを待っているのか、横になって寝ている。
このおじさんもクロアチアに行くのかな。
窓口は出発時間が近づいた10分前ほどに開き、すかさずさっきのおじさんがむくりと起き上がり、窓口で何かを尋ねてまたベンチへ戻って横になる。
バスは、遅れているのだろうか。
思い返せば、以前もルーマニアでバスを乗り過ごした経験があったのに、
なぜこのおじさんが同じバスに乗ると確信していたのか、
なぜバスが確実に来るはずだと思っていたのか、
にわかに信じ難いのだけれど、出発時刻を10分過ぎてあれ?と思ったときには、もちろんもう遅かったのでした。
またやってしまった。乗り過ごした…?
すぐに窓口でクロアチア行きのバスについて尋ねてみても、なぜそのバスが来なかったのか理由がよくわかりませんでした。えーーー…なんで??
バスは予約しなくてはならなかったのか、そもそもそのバスはなかったのか(バスステーションの時刻表には書いてあったけれど)謎だけど、どうしようもない。
直通のバスは諦め、モンテネグロ北部の観光地コトルを経由することにしました。
コトル行きのバスは一時間半後。いったいなんのための早起きだったのか。
ぼんやり時間を過ごし、やっと来たバスに乗り込むときにはキレイな朝焼けの空。キレイだけれど悔しい。
実は同じ日に、ブルガリアで会ったたく・ゆうこちゃんもコトルに行くという偶然が重なり、予定外に再会できそうなのは結果的によかったけれど、でもやっぱり悔しい。
バスのチケット代以外に荷物代1€取られたことも悔しい。
無意識に他人任せで依存していた自分が情けない。しっかりせねば!
コトルのバスステーションは小さいけれど、さすが観光地だけあって、制服を着たスタッフがいて荷物を預けることもでき、小さなキオスクやベンチもたくさんあり、整っていました。
ドブロブニク行きのバス時間を確認して、たく・ゆうこちゃんと合流して、気を取り直してコトルの古くてかわいらしい旧市街の散策へ。
これが旧市街地への入り口。
石やレンガでできた重厚な建物の間を、色とりどりの洗濯物が空でつなぎ、ねこが石畳の上を歩き、窓辺は緑や花が置かれる。
久しぶりのヨーロッパ的街並みに段々気分も上がってうきうき歩きました。
町の上に残る4.5kmにわたる城壁からは町を見下ろすことができて、
赤い屋根と青い静かな海、それとそこに停まっている豪華客船を一度に見れて圧巻でした。
城壁を上るには入り口で入場料を取られる。看板ねこもいる。
城壁を上りきるのはちょっとした山登りのような感覚で、
ネパールの山々を歩いてきた2人に比べて、わたしは慣れておらず大変でしたが。。。
これは途中の景色。ここでも赤い屋根がよく見えて十分きれいですが、さらに上ると…
奥の山々がよく見えて、上ってきた城壁の一部も一緒に見える景色になります。
上ったなー!
その後市街地へ戻ってお昼ご飯を食べ(イタリアが近づいてきたからイタリア料理が美味しいらしい)ました。
バスステーションであたたかい2人に見送られて、ドブロブニクを目指します。
この町も赤い屋根と海が見渡せる魅力的な町。晴れるといいなぁ。