タージ・マハルの見学を終えて向かったのは、アグラにあるもう一つの世界遺産アグラ城(アグラフォート)。
フォートと呼ばれるように、ここは要塞で、今でも軍の施設として使われるため、観光客が見学できるのは一部なんだそうです。
ムガル帝国の象徴のようなこのアグラ城は、赤砂岩で作られた武骨な外観と、タージ・マハルと同じ白大理石で作られた優美な内部との違いが面白い建物です。
アグラ城へはこのアマル・シン・ゲートから入ります。「城」というイメージではない外見ですよね。
アマル・シン・ゲートをくぐると内側にはどんと構えるアクバルゲート。
すごい迫力。ところどころ剥げてるけど、まだ残ってるタイルがかわいい。
門を通って入った城内は、宮殿だけでなくバザールや居住区、モスクもある都市だったそうです。
まず見えてくるのは、外観と同じ赤砂岩で作られたジャハーンギール殿。
整った左右対称の大きな建物は内部も暑くて、日なたは上からも下からも照らされているような感覚。
左右にある小塔が特徴的です。
どことなく中東っぽい雰囲気なのは、この宮殿を建てたアクバル大帝がイスラム教徒だったから。イスラムとヒンズーの融合を図った建物なのです。
この建物以外は、タージ・マハルを作ったシャー・ジャハーン帝が作らせていて全て白大理石を使ってます。
早速このジャハーンギール殿の横に見えてくるのは、白く大きな美しいハース・マハル殿(寝殿)で、両端には娘のために建てた館もあります。
内部は細かい装飾がとても美しい。
晩年、自分の息子によってムサンマン・ブルジュ(ジャスミンの館)に幽閉されたシャー・ジャハーンは、タージ・マハルを眺めながら余生を過ごしたそうです。
こちらはディーワーニ・アーム(公謁殿)。皇帝が市民の訴えを聞いて裁く場所。
アグラ城内には大モスクと二つの小モスクがあります。
小モスクのひとつナギーナ・マスジド(宝石のモスク)。後宮の女性たちのためのモスクだそうです。
イゴールの指示でポーズを取る三人。日陰で大理石が冷たくて気持ちいいのでしばらく休憩させてもらいました。
見て回ると広大で、天気がいい日はかなり暑いので要注意。
タージ・マハルも美しいですが、ムガル帝国の歴史とともに変遷してきたアグラ城は美しくて面白い場所でした。