【オーストリア】フェルドキルヒの癒し空間でオーストリア生活をリアル体験

友人のさよちゃんが住むフェルドキルヒは、スイスとリヒテンシュタインとの国境近くの、ガイドブックにも載らないような小さな町。

さよちゃん曰く天気が悪いと見せるべき場所がない田舎だそうです。

わたしとしては、オーストリアの小さな町にホームステイのように滞在できるだけで、すごく貴重な時間になると確信していたのでウキウキでした。

旅行というよりはオーストリア生活体験と言った方がぴったりな3日間を過ごし、楽しかったし何よりリラックスできて、とても幸福な時間でした。

さよちゃんと旦那さんのゴビンダにフェルドキルヒ駅で会ったのは午前10時ころ。

周辺の町で予定されているイベント情報を調べてくれていたので、お祭りをやっているという近くの町へ車で向かいました。

さよちゃんも初めて来たというこのお祭りは、思っていたよりも小規模でお店もあまり出ておらず、寂れた雰囲気に3人で「あれ?」と意気消沈。

気を取り直して向かった大きなテントの中はフードコートになっており、屋台とテーブルが並べられた広い空間。

ゴビンダはベジタリアンでさよちゃんは妊娠中だったので、一人だけソーセージ&ビールをいただきました♡が、すごーく美味しかった!

そのフードコートには小さなステージもあり、そこで演奏している地元のオーケストラ団体によるバックミュージックがやや大きすぎて苦笑いでしたが、地元の人しかいないような田舎のお祭りを垣間見ました。

2人からの提案で、午後はハイキングへ出かけることに。

近くにあるという山の麓までは車で向かってそこからロープウェイで山の上まで上り、そこに広がる四方を山に囲まれた湖の周囲がハイキングコースとして整えられているとのこと。

ロッジで休憩もできるし、何より湖が嘘みたいに青くて美しいらしい。

実はオーストリアでアルプスハイキングをするために新調した登山靴を履いてきたわたし。

この素晴らしい提案に二つ返事で答え、いざ山へ。

ロープウェイのある麓までの山道は、道路の両脇に薄い緑の丘、その奥に濃い緑の木々、そして背景にそびえる山々。時々とんがった塔を持つ教会、ロッジ、家があるのを見ながらくねくねと上っていく。

これぞアルプスの山並み!とため息ものの景色を楽しみながらも心配なのは微妙な天気。

午後から晴れるという予報だったけれど空はいつまでも曇り空。麓に着いて車を降りると風も強くて寒い!さすがアルプス!

上は晴れてるかもね、と淡い期待を抱いてロープウェイで上るもやっぱり天気は悪い。

とりあえずロッジで暖かくて美味しいコーヒーを飲んで、いざ外へ向かうと、とうとう雨まで降ってくるという荒れ具合。

嘘みたいに青くて美しい噂の湖は、天気が悪くても青くてキレイだったけれど、やはり青空の下のほうが映えるのでしょうね。残念。

せっかく来たからということでちょっとだけ歩いてみたけれど、雨も降ってきて寒いし、足元が滑って妊娠中のさよちゃんも心配なので、記念写真を撮ってロッジへ引き返しました。

悔やまれるけれど、思いがけずすぐにアルプスと触れ合えたのでとても幸運で満足でありました。

その日の夕飯はおうちでオーストリアンディナー。

オーストリア料理が食べたいというわたしのリクエストで、卵とチーズたっぷりの手づくりパスタ(パスタと言ってもお米をちょっと伸ばしたような形)にザワークラウト(キャベツの漬物)を合わせたもの。

ザワークラウトはソーセージと一緒に食べるくらいしか食べ方を知らなかったので新鮮。

オーストリアでは袋に入った300~400gくらいのザワークラウトが1ユーロと安いので、その後のオーストリア滞在中はよく食べてました。

パスタの作り方を教えてもらいながら一緒に作って食べて、ワインまでご馳走になって、わたしも家族の一員になったような夕飯でした。

たくさん話してたくさんキレイな景色を見て美味しい物を食べ、ゆっくりシャワーを浴びて清潔なあたたかいベッドで静かに眠る。

なんて贅沢。

ここ、オーストリアなんだよなぁ。今日始めて来た国の始めて会った人の家で寝てるんだよなぁ。

モスクワのワーリャの家でも感じたこの安心感。

人との付き合いって、過ごした時間の長さと必ずしも比例しないもんですね。