【体験談インタビュー】大学卒業後にワーホリへ。人生に対する考え方の基となった生産体験と自己肯定感の獲得。

海外体験談

大学在学中or大学卒業後すぐにワーホリへ行く人もいます

ワーキングホリデービザ(以下ワーホリ)を使って渡航すると、入国から一年間学校へ通ったり仕事をしたりできます。

取得年齢が30歳までと制限がありますが、該当年齢なら誰でも取得できる太っ腹なビザであります。

私がワーホリに行った時の感覚ですが、ワーホリで渡航する人(日本人)は大学在学中または卒業してすぐの20代前半の人と、30歳手前に仕事を辞めてきた人の二つに分類されるように感じました。

大学卒業あたりの早い段階でワーホリに出れば、その後の自分の道を選ぶ基準や考えに影響があるかもしれません。

一方、社会に出て様々な経験を積んでからワーホリに行くと、日本での社会経験という比較対象がある分、海外での生活をより深く味わえるかもしれません。仕事を辞めてきたという覚悟もありますしね。

私は27歳の時に仕事を辞めてワーホリへ行きました。

就職してから行ったことを後悔していませんが、もっと早く行っていたらどうなってただろうと考えることはあります。

大学卒業後にワーホリに行った蓮くんにインタビューしてみました

今回は、大学卒業後すぐにワーホリへ行った体験者にインタビューしました。

なぜ卒業してすぐというタイミングで渡航する決意をしたのか、ワーホリの経験はその後の就職活動にどう影響したのか、などを聞いてみました。

ワーホリって興味あるけど、帰国した後ってどうなるんだろう?仕事はある?という不安がある人も多いでしょうから、実際の体験談は参考になると思います。

インタビューは下記の流れで進みました。

  1. プロフィール
  2. 大学卒業というタイミングでワーホリに行くことを決めた理由
  3. ラッキーが続いたいい人たちとの出会い
  4. ワーホリ中に今後のことで悩むことはなかったのか?
  5. ワーホリに行ったことで得た自己肯定感と自分の生き方への影響
  6. 帰国後の生活と就職活動

まさにこれから社会生活が本格的に始まる!という時に話したので、期待と不安が混ざったような雰囲気に、私もフレッシュな気分になりました。

それでは早速どうぞ。

蓮くんのプロフィール

大阪出身で府内の大学を卒業し、オーストラリアにワーホリへ行きました。

春に卒業して渡航するつもりが、実は卒業単位が2単位だけ不足していて、実際はオーストラリアからレポート提出して単位を取得し、その年の秋に卒業しました…

2019年春に帰国し、現在は就職して研修期間中です。(コロナウィルスの影響で自宅にてオンライン研修。配属日も遅れています。)

大学卒業というタイミングでワーホリに行くことを決めた理由

シドニーのラグビーチームの練習に参加した時

ワーホリへ行くことを決めた一番の理由は、人間的に強くなりたかったからです。

私は小さい頃からずっとラグビーをやっていたので、ラグビーと学業の文武両道を掲げる広島の高校へ行き、寮生活を送りました。

監督の「ラグビーを通じて日本を変えていけるリーダーを輩出する」という信念に共感していました。

毎日が朝練から始まり授業、補習、また練習してご飯を食べて寝る、の繰り返しで、たまの自由時間には洗濯をしたり昼寝をして過ごすという、完全に隔離された厳しい生活でした。

それだけの生活を高校時代に送ってきたので、自信を持って大学へ進学しましたが、これが全然だめでした。

勉強はしないし、ラグビー部に所属するものの高校時代ほど打ち込むこともなく、バイトは授業料を稼ぐ程は真面目にやらず、全てが中途半端な状態。

「高校はあんなにやれたのに、なんでできないんだろう?」と自己嫌悪を繰り返していました。

自己啓発の本を読んでも実践が続かず、また自己嫌悪に陥るという悪循環で、でも何とか変えたいと藻掻いていました。

そんな中、もともと英語が好きだったこともあって「留学とか行って退路を断った環境でやりたい」と思いつきました。

たまたま家族がシドニーの留学エージェント「APLaC」のサイトを知っていて紹介してくれたので見てみました。

APLaCのエージェント田村さんの考え方や信念が、まさに自分がやりたかったことだったので、早速連絡してみることに。

その時は、海外へ行くなら大学を休学して行くか、卒業してから行くかで迷っていたのでその相談をしました。

休学して行くと、学生主体でやっていた部活でリーダーになる経験ができなくなるし、一緒にラグビーをやっていた同期とも部活ができなくなる。

卒業してから行くと、就職活動の際に新卒ではなくなってしまうので不利なんじゃないかと思っていました。(結局新卒扱いで就職できました)

田村さんの答えは、「絶対卒業してからの方がいいですよ」と断言。

「新卒どうこうを気にしてる企業は行く価値ないですし、四年目の経験とか思い出の方が自分の資産になりますよ」と。

その答えに完全に納得して、卒業してからワーホリへ行くことを決めました。

あとは行ってから頑張るしかないと思っていたので、周囲が就職活動をしていても特に気になりませんでした。

ラッキーが続いたいい人たちとの出会い

シドニーで語学学校に通った後は、オーストラリア国内旅行へ出かけました。

まずは、コンパクトでほどほど田舎でいいかなと思ったアデレードへ行くことにしました。

田舎でよさそうと思った町は、実際に着いてみるとシドニーに比べて人が全然いなくて心細くなり、旅行が不安になって縮こまってしまいました…

とりあえずホステルに一週間くらい泊まって様子を見ることに。

ある日、鍵を無くして部屋に入れずに困っていた明るいスペイン人を助けてあげたことがありました。

それ以来、その人が気を遣って声をかけてくれるようになり、美術館を回ったり散歩したりと出かけるようになりました。それがすごく楽しかった。

町にも慣れてきましたが、いきなり仕事を始める勇気がなく、ウーフ(WWOOF:有機農場で働く代わりに宿泊場所と食事を提供してくれるシステム)をやってみました。

アデレードのあるSA(南オーストラリア州)で二か所、合計三週間。

二か所とも完全に下界から遮断されたような場所で、お店はもちろん、ホストの家族以外誰とも会わないような環境。

ウーフ一件目

滞在中、消極的で何かを吸収しようとしなかった自分にも原因がありますが、ホストにしか会わない日々は物足りず、加えて度々自分が英語をうまく話せないことをホストから言われるのが嫌でした。

正直、仕事は楽しかったけどあまりいい思い出ではないです…

その後アデレードに戻って仕事を探し始めました。

もともと私は食に興味があって、大学の卒業論文も「市民農園における農作業体験は食の意識を向上させるか?」というテーマでした。

それを自分で実証してみたかったので、オーストラリアに行くなら生産の方を体験したいと思っていました。

実はウーフに行く前にアデレードのファーマーズマーケットで仕事がないか聞いて回っていたことがありました。

試しにそのマーケットでもらった連絡先に電話をしてみたら、二件目であっさり「働ける人探してるよ!」という所に当たりました。すごくラッキーでした。

ボスと

その当日に移動して、翌日から働き始めるというスムーズな展開。

雇ってくれたボスは、自分でワイン用のブドウを育てながら、季節になったら接ぎ木の仕事をオーストラリア中のワイン産地から請け負っていました。

私は接ぎ木のサポートをするために、木の皮をめくったり接ぎ木したものをテープで固定する仕事をしました。

基本は一日10時間仕事をして、キャンプ場に寝泊りです。そのキャンプ場のあるエリアが終わったら次のエリアへ向かうという感じに、移動をしながら接ぎ木をしまくる日々。

NSW(ニューサウスウェールズ州)とWA(西オーストラリア州)を計二か月半ほど仕事を続け、100万くらい稼ぎました!

仕事はきつかったけれどボスが本当にいい人だから続けられたし、パブでごはんをおごってくれたり地方のアイスクリーム工場に行ったりと、本当に楽しかった

仕事が終わっても、しばらくボスの家に寝泊りさせてもらってのんびりしてたくらい好きでした。

ワイン旅中の寝床。swagていうそうです。

その後は、農園直営レストランで働きたいと思い探してみることに。

将来そういうレストランをやってみたいなと思っていたので、生産体験もできて料理も学べるかもしれないと考えてのことでした。

ネットでそういったレストランを探してはレジュメ(履歴書)を送っていましたが、Facebookでたまたま農園レストランの求人を見つけたので応募し、運よく採用してもらいました。

SA州のクレアという町のレストランで1月~2月後半まで働かせてもらいました。

農園レストランの野菜畑の収穫物たち。無農薬無肥料の自然栽培です。

これらの生産体験を通して、自分の卒論で考えた仮説は正しかったと確信しました。

市民農園(コミュニティーガーデン)を利用して生産体験をすると、自分で畑を耕したりプランター菜園をするよりも簡単に、食の意識が向上する。

それは体験そのものはもちろん、「利用者との関わり」の影響も大きいと考えましたが、私の場合は農園で一緒に働いたボスの影響が大きかったです。

ボスは「悩んでるやつは畑で土をいじればいいんだ」というのが口癖で、畑とか食の力を大きく捉えて大切にしてる人でした。

作業も細かくて丁寧で、その姿勢を見習おうと自然に思えました。

農園レストランの農園でボスと。

その後はそろそろ帰国の日が近づいてきたのでメルボルン、シドニーに立ち寄った後、3月に帰国しました。

ワーホリ中に今後のことで悩むことはなかったのか?

就職については、ワーホリの初めにAPLaCの田村さんから

営業をとりあえず三年くらいやったらいんじゃない?営業はいろんな人に会えるし。いずれ起業するにしても、サラリーマンや会社員を相手にビジネスするから、それを知っとく意味でもとりあえず働いたらいいんじゃない?」

と言われたこともあって、ワーホリ中に就職のことで悩むことはなかったです。

最初から一年で帰国することを決めていたので帰国しましたが、セカンドワーホリビザの資格は取ったので、またいつかオーストラリアに来るかもしれません。

セカンドワーホリビザ(Second working holiday visa)とは?
  • ワーホリ一年目に3か月(88日以上)の政府指定地域での季節労働を行った人が申請できるビザ。
  • 季節労働とは農業、漁業、林業、鉱業など。
  • セカンドワーホリは通学、仕事、観光など一年目と同様に可能。
  • ちなみに「サードワーホリ」システムもあり、季節労働は6か月必要。
  • オーストラリア移民局の該当ページ

ワーホリに行ったことで得た自己肯定感と自分の生き方への影響

大学生の時は自己嫌悪で自分が大嫌いだったと書きましたが、それに関してワーホリ中に出会った人に「自分をもっと大事にした方がいいんじゃない?」と言われたことがありました。

その言葉がすごく心に響いて、その後すぐに自分を好きになれたわけではないですが、人に迷惑をかけない程度に我がままに、自分を大事に生きていこうと思えました。

そして徐々に自己肯定感が増したように思います。

ワーホリで劇的に将来の見方が変わったというよりは、そういう言葉や経験が基となって今も変わっていってます。

日本の政治や原発問題に関する本を読んだり帰国後にいろいろ考えましたが、今は日本か世界の二択というよりも、自分の好きな所に住めたらいいと思っています。

そしてそこで、どんな形でもいいので農業に携わりたいです。

土を触ってると本当に嫌なことを忘れて心が浄化されるんです!

作業しながら考えが捗るので自分と対話できます。そして、終わった頃には穏やかな気持ちなれるんですね。

究極の瞑想みたいな感じでしょうか。

あとは、シンプルに自分の食べたい物を新鮮なうちに食べたいし、サバイバル術の一貫として作物を自分でイチから育てられるようになりたい。

そういう風に農業を生活の一部に組み込みたいですね。

市民農園を各地で運営したいっていう野望も一応あります(笑)

今はそれができるように勉強したい。

たぶんワーホリに行かなかったらそういう考えに到らなかっただろうなと思います。

帰国後の生活と就職活動

帰国後、ゼミの先生(ラグビー部の顧問の先生)のところへ挨拶に行ったら、そのゼミで働かないかと誘ってもらえたので、就職活動中はそこでバイトをしてました。

理学で植物や微生物を扱うところで、植物工場のレタスに粒子を添加して成長が良くなるか調べる実験の手伝いをやらせてもらっていました。

就職も食の方へ進みたいと言っていたので、そのバイトの経験も面接でよく受け取ってくれるんじゃないかとの先生の計らいでしたが、結果が出る前に就職が決まりましたが笑

振り返ってみると、ワーホリでの生産体験が今の就職先の選択にも繋がっています。

食品関係の会社を調べるうちに、自分がみんなに食べて欲しいと思う物を取り扱ってる会社があまりないことを知りました。

入社した会社には、保存料や添加物を極力なくそうとしていたり、生産者を大事にしたり、原料にこだわって野菜本来の美味しさや健康を伝えるという姿勢があります。

以前から食品添加物などを気にしてはいましたが、オーストラリアで生産者側を少し体験したことで、より強くその姿勢に惹かれたのだと思います。

就職活動としては他にも数社受けましたが、本命会社の面接が通って就職が決まったので他の面接は受けず終いでした。

自分の場合は既卒になりますが、どの会社も卒業して三年以内で就職経験がなければ新卒扱いになります。だいたいどこの会社も応募して受けることはできました。

企業側が既卒をどう思ってるかはわかりませんが、僕はここ何年かで珍しい既卒の新人だったので、既卒という母数自体が少ないようです。

体験談から学べる事:ワーホリを通して獲得していった自己肯定感

いかがでしたか?

こうやってまとめると、生産体験がしたいという軸があって、選択した行動に一貫性が見えますよね。まるで事前にそう決めていたような。

でも恐らく当時の本人としては、見つけてきた選択肢から最善と思われるものを選び、目の前のことを素直に一生懸命にやる、を繰り返したという感覚かと思います。

そうして自分の選択で進む道を作り、居場所を作り、将来に影響を与えるくらいの経験をして、徐々に自己肯定感を育んでいった(というか取り戻した)。

帰国してからも時折悩んだり考え込む時期もあったそうですが、「なんて自分はだめなんだ」という否定的な悩みから、自分の将来や日本について悩むという悩みの質も範囲も変わっています。

自分が変わっていくというのは、そうやってふと振り返った時に気づくもので、実際は目の前のことに真剣に取り組むことが鍵なのでしょう。

ワーホリに行く「年齢」よりも重視すべきこと

蓮くんの場合は、大学時代の自分に自己嫌悪を抱き、それをどうしても変えたくて海外という選択肢を選びました。

なので、たまたま在学中に渡航を決めて卒業後に決行し、そこでの経験が結果的に今の職業に繋がっています。

彼のように、年齢が若いうちに海外経験をしたことが、将来の道の選択に繋がることはあるでしょう。

ワーホリの先に海外移住や海外留学、海外就職などいろんな選択肢について時間的な余裕を持って考えることができます。

だけど、必ずしも若くなければいけないというわけではないです。

時間的余裕があるからこそ怠けてしまって結局動けないことだってあるし、社会的な経験がない段階で渡航すると、海外現地の福利厚生のありがたさや職場環境の日本との違いには気づけないでしょう。

経験を重視する海外では、日本で社会経験がある方が信頼されるので、会社を辞めてきた人の方が仕事が見つかりやすいことだってあります。

あなたがもしまだ大学生でワーホリに行こうか就職するか迷っているなら、「ワーホリが就職に有利か否か、帰国後に就職できるか否か」など、就職だけを軸にして考えない方がいいです。

就職した後だってワーホリや旅行に行けるし、就職のことを気にしながらワーホリに行っても、現地で充実した時間は過ごせなさそうです。

若い方がとか、せっかく就職したからあと〇年後とかいう年齢や時期はそれほど大きな問題ではなく、自分のタイミングで海外への渡航を決めて行動するという勇気の問題です。

年齢という見えないハードルを設置しがちな日本では考えられないほど、自由な世界が海外にはあったりします。

思い立った時が自分の中では一番若い時。今日、一歩なにか始めてみてください。

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