【ブルガリア】首都ソフィアへ向かいながら考える出会いの濃度について

ブカレストのThe cozyness hostelのオーナー、マリウスとハグして別れ、歩いてバスステーションへ。

旅は出会いと別れの繰り返しだという、分かり切っていて使い古した言葉を日常的に感じる日々。

生活の場でどっしりと、じっくりと向き合って育む人との関係性や距離感、深まったり変化していく過程の良さもいいけれど、

旅中のさらさらした流れるような関係性もまた心地いいなぁと思う。

旅の中でのひとつひとつの出会いは、限られた時間だとわかっているからか、

凝縮されて濃厚な時間になりやすく、時間を置いても色あせにくい気がします。

旅先で会ったひととはどこでいつ再会しても、

出会ったときと同じ距離感と同じような感覚で過ごせるような気がする。

異国で偶然同じ場所で過ごしたということと、

その同じ場所を選んだという価値観、行動力が共通しているからでしょうか。

チケットを買いにバスステーションの中へ入ると、奥から2人のバックパッカーがこちらへ歩いてくる。

ここでも新しい出会い。

見るからに旅慣れた風の彼らは、アルゼンチン人のロドリゴと香港人のチャイ。

2人から声をかけてくれて、

「ブルガリアに行くの?同じバスだね。日本人でしょ?見た目でわかった。」とチャイ。

わたしは最初チャイが日本人かと思ったけど、わたしの見た目はしっかり日本人らしい。

一日一本しかないブルガリアの首都ソフィア行きのバスは、

ブカレストの端にあるこのバスステーションから出るとは聞いたけど、

本当にバスがあるのか不安だったので安心しました。

不安の原因は、バスステーションの時刻表ではソフィア着は朝の4時と書いてあるものの、

マリウスに聞くと到着は夜23時ころだと言う。距離的にもおそらく23時くらい。

どういうこと?

泊まるところを予約した方がいいのかな…。安全な国なのかな…。

と悩んだ末、結局宿は取らずにいましたが、チャイたちも宿をとっていないらしいし、一緒なら何とかなりそう。よかった!

8時間かけて着いたブルガリアはロシア以来のキリル文字の国。文字が全然読めない。

チャイがネットで探して連絡をしてくれていた、ソフィア駅近くの宿へ向かいます。

このときすでに夜12時近く。

1人だったらどうしてただろう。

宿の人は玄関を開けて待っていてくれてるのだろうか。夜遅くに申し訳ないなぁ。

などとのんきに考えていたけれど、着いた宿は真っ暗で、玄関には鍵がかかっていて入れない。

と、

「おーい!!!さっき予約したんだー!!!開けてくれーーーー」と門をがちゃがちゃ鳴らして叫ぶチャイ。

深夜12時過ぎ。周りには住宅もある。門からメインの建物まではわりと距離があって聞こえそうにない。

その中で叫ぶ彼。

うーん、すごい。わたしにはこんなことできなかったな。

でも確かに、それ以外の選択肢はなかった。

しばらく叫びながらもインターネットで連絡を取り続け、ようやく誰かが出てきてくれました。

その彼は英語は話せなかったけれど、夜中に起こされたにもかかわらず、嫌な態度をせずに対応してくれました。

ベッドにありつけてよかった…。

翌朝、ソフィアからバスで片道二時間半かかる場所にある修道院へ行く予定だったわたしは、

ブルガリアは通過してギリシャへ行く予定のチャイとロドリゴとは別れ、早朝にチェックアウト。

修道院行きのバスステーション近くの宿へ移りました。

ソフィアの町を見る時間はあまりなかったけれど、

早朝に行ってみたアレクサンドル・ネフスキー大聖堂には、すでに祈りをささげる人が。

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まだ薄暗い堂内は厳かでとても綺麗だった。

さて、ブルガリアで楽しみにしていたリラの修道院へ!