実はピサに来た目的は有名な斜塔ではなく、ピサから電車で一時間のところにあるチンクエ・テッレ(Cinque Terre)という村々でした。
ここは、ブルガリアとモンテネグロで会った、たくとゆうこちゃんに勧められた場所で、彼らの写真を見たり話を聞いたりして、行ってみようと決めたのでした。
チンクエ・テッレは五つの土地という意味で、その名の通り五つの村が連なった場所。
世界遺産に登録されています。
海岸沿いの要塞都市としてできたこの村々にはそれぞれ個性がありますが、深い青い海に面したカラフルな家が並ぶ可愛らしい姿は共通しています。
ワインも有名で山の斜面にはブドウ畑もたくさん見られます。
以前は村同士の往来は船を使用していたそうですが、現在は電車が通っていますし、村と村はトレッキングコースとしても整備されています。
良く晴れたこの日、トレッキングするっきゃないでしょう!
と意気揚々と来たものの長く歩くつもりはなく、景色が良さそうなところまで歩いたらもとの村へ戻って、電車で次の村へ移動しようというくらいのつもり。
最寄りのラ・スペツィア駅から電車を乗り換えて、まず一番奥のモンテロッソへ向かいます。
五つの村は遠い順に
モンテロッソ・アル・マーレ→ヴェルナッツァ→コルニリア→マナローラ→リオマッジョーレ
と並んでいます。
ちなみにマナローラとリオマッジョーレをつなぐ遊歩道は「愛の小道」と言われています。
一人なんでね、関係なかったのでスルーでしたけどね。(しかも通行止め中だった)
降り立ったモンテロッソは人もまばらで閑散とした雰囲気。
海はきれいだし、建物もかわいいっちゃかわいいのだけど、あれ?こんなもん?という感じ。
でも、長閑で気持ちのいい気候ですし、早速トレッキングへ。
先ほどの村を見渡した写真の奥側の方に、次の村ヴェルナッツァへ続くルートがあります。
海をバックにしたブドウ畑を横目に歩き進み、
あのカーブを曲がったら戻ろう、あそこの小高い場所に行ったら戻ろう、と思う。
けれど、ここまで来たら歩いて次の村まで行けちゃうかもしれない、
次の村の可愛らしい風景が、歩き切ったときに目の前に現れたら感動も倍かもしれない、
と半ば自分に言い聞かせ、結局歩き続ける。
そう決めてしまうと、道のりは長く感じる。しかし、すでに半分ほど来てしまった以上、同じ距離を戻るのは嫌だ~。
こんな景色をみながら歩き続け、
お、村っぽい雰囲気?と思ったら、
着いた!!歩き続けて辿りついた景色は、思った通り美しかった。
美しさよりも、達成感が上回ったかも。
同じようにコースを歩いてきたカップルと、仲間のような親しさで言葉を交わし、村を見下ろすアングルの背景でお互いに写真を撮って、村へ入っていきました。
村と村の距離感を感じられるし、山から村全体を見下ろせるのでトレッキングコースはおすすめ。(思ったより長かったけど)
途中で物を売っていたりトイレがあるわけではないので飲み物などは準備していくように!
フォカッチャサンドを食べながら村を散策しました。
看板やお店ひとつひとつが可愛い!
その後、ヴェルナッツァから電車で向かったのは、五つの村の中でも可愛らしさが際立つ一番有名な村マナローラ。
他の村は穏やかでゆったりした時間の流れた田舎なのですが、マナローラだけは違います。
ここだけを訪れる団体観光客が多く、土産物屋やレストランがたくさん並んで騒がしい。
トレッキングコースや他の村にはいろんな国々の人が訪れていたけれど、マナローラは急にアジア人観光客が増える。
旅行の時間が限られていたりいろんな理由があるにせよ、彼らがマナローラしか訪れられないのは、ちょっと残念だなぁ。
とか思いながらピスタチオジェラートを食べて、
電車でピサへ戻りました。
ピサからの日帰り旅行としてはかなりオススメ。
時間があれば個性的な五つの村をすべて訪れてみたり、トレッキングにも挑戦してみてください。