Welcome to Europe


涙を飲んでロシアとお別れし、朝一番早い電車でフィンランドのヘルシンキを目指します。

初めてのヨーロッパ!北欧!

移動は、サンクトペテルブルグとヘルシンキを結ぶ新幹線のようなALLEGROという電車。

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駅の国際電車のプラットフォームは国内電車とは別で、入口が非常にわかりにくかったため(しかも案内がない。あったとしてもロシア語でわからなかった、と思う)、時間に余裕を持ってきたはずが時間がなくなるという事態に。

慌てて超簡単な荷物検査を済ませ、さて、電車の旅ですよー!

 

食堂車があって、トイレがキレイで、座席が広くて快適…

のはずが、なぜか指定されていた席がロシア人家族が向かい合って座っている中の一席。

他にも空いている席があるのに、なぜ。

英語を話せないその家族も、わたしがいることに違和感を感じている様子。気まずい。

が、彼らは気にせずに朝食やお菓子を食べたり、終いには定番のウォッカを飲む。楽しそう。

うーん、疎外感。

オーストラリアにワーホリで行ったときに、初めてのバックパッカー宿に泊まったときと同じ気持ち。

別の駅でたくさん人が乗ってくるのかも?と思い、その席に留まっていたけれど、どうやらこれ以上混まない様子なので席を移動。

やっと落ち着く。

食堂車には食事や飲み物、ビールなどがあり、ルーブルでもユーロでも支払いが可能です。

メニューのフィンランド語の表示にテンションが上がりながら、コーヒーを飲みながらしばし車窓を楽しむ。

 

ロシアからの出国もフィンランドへの入国も電車の中で済ますのですが、わたしは実はロシア出国に緊張していました。

ロシア入国後3日以内に外国人登録(レギストラーツィア)をしなくてはならない、と言われています。

「言われている」というのは、はっきりしていないのです。

在日ロシア大使館のHPを読んでも言及されていないのですが、様々な旅行会社や個人ブログには「しなくてはならない」と書かれています。

登録は、ホテルに宿泊するときはフロントで頼めば良いそうなんですが、わたしの場合は安宿だったものでスタッフがやってくれるはずもなく(というかやり方を知らなかった)、そのまま忘れていました。

ワーリャに出会ってそのことを聞いてみると、「よく外国人(ロシア人以外)の友達が来るけど問題なかったよ」とのこと。

そしてそのまま出国の日を迎えたのでした。

長身、強面、筋肉隆々の審査官に緊張しながらパスポートを渡すも、なーんにも言われずスタンプを押されてお終いでした。

このロシア旅中、レギストラーツィアを始め、ビザ申請時に必要な旅程表が書かれたバウチャーという書類も、一度も何もチェックされませんでした。

結局、登録は必要だったのか最後まで不明。

 

さて、次はフィンランドの入国。

日本人はEUへのビザは不要なので、リラックスしてパスポートを渡す。

パスポートを返してくれた審査官はにこっと微笑み、「Welcome to Europe」とスタンプを押してくれました。

気付いたら、日本との時差がどんどん開いていて、世界地図でしか見たことがなかったあのヨーロッパに来たんだなぁ・・・としみじみ。

パスポートに久しぶりの新しいスタンプが増えてなんだか嬉しくて、新しい国だなーとわくわくしてきました。

北欧は残念ながら物価が高くて長居できないので、フィンランドの観光を一日だけして素通りです。

夕方のフェリーで、海を渡った南にあるバルト三国の一つ、エストニアのタリンという町へ行って宿泊する予定。

ヘルシンキの宿はドミトリーでも約25~30ユーロ。

タリンの宿は約9~15ユーロ。

ちょっとフェリーで移動しただけで物価ががくんと下がるんですね。

 

定刻にヘルシンキ到着。

駅がおしゃれでかっこいい。そして文字がアルファベット!読める!

ロシアでは雨だったり曇りだったりどんよりした天気が多かったのですが、この日は天気がよく、青空が最高に気持ちよい一日でした。

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わたしはマリメッコに代表される北欧家具や食器、デザインにそれほど興味がなかったので、教会を見て回ったり、「カハヴィラ・スオミ」というカフェ(映画「かもめ食堂」の舞台として有名。)でサーモンを食べたり(超おいしかった)、町をぶらぶらしたりしました。

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町の中に突然あらわれる楕円形のこの建物は教会です。

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「かもめ食堂」のサーモン定食

町はキレイだし、雰囲気はゆったりしているし、食べ物は美味しいし、おしゃれなカフェや雑貨屋さんも多く、心うきうきな要素いっぱいなはずなんですが、どうにもときめかない。

サンクトペテルブルグに初めて着いて、地下から外へ出たときのあの瞬間のような、ぐわっ!と来るような震える感じがないのです。

もしくは血の上の教会に入ったときのような、ぽかんと唖然としてしまう圧倒的な感じもない。

ヘルシンキは例えるなら、ほわわん、のんびり、パステルカラー、というふわっとしたものに包まれているような感じ。
それはそれでとても素敵なんでしょうが、個人的にはやや物足りない。

このあとのヨーロッパの旅でひしひしと感じることになるのですが、わたしはどうやらどこか寂れた、未完成な感じの、あるいはうらぶれた感じの、ごちゃごちゃした町が面白いと感じるようです。

 

そんな中で驚いたのは、どんな人も英語が堪能なこと。

バスの運転手も、道端のおばちゃんも、店員さんも、道を教えてくれるおじいちゃんも、みんなです。

英語どころか多言語を操るのが当たり前らしい。

フィンランドの教育は世界一だと言われているのも納得です。

この英語の堪能ぶりを見て、今まで長いこと学校で英語を勉強してきたのにうまく話せない自分を本当に恥ずかしく思った。

英語くらい、自由に操れるようにならなくては。

おかげで、道に迷っても誰にでも聞けるし、看板やバスのシステムも英語表記があって親切だし、全く問題なく一日を過ごし、最後にフェリー乗り場へ着きました。

 

ヘルシンキとタリンを結ぶフェリーBaltic Queenの一番安い座席は「Deck」35ユーロ。

「Deck」??

航海時間の3.5時間、甲板にずっといなきゃいけないのか!?と思ってスタッフのお姉さんにチケットを見せて尋ねると、「anywhere」とのこと。

部屋はないけれど、船内でも、甲板でも、バーでも、レストランでもどこでもお好きなところにいてくださいという意味でした。よかった。

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船内にはステージのある広いバーがあり、そこでロックを演奏するバンドとステージ前で踊りながら楽しむ人々を二階から見下ろして過ごしてました。

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お じさん、おばさん世代からおじいちゃん、おばあちゃん世代の人々が、とても楽しそうに飲んでは踊りながらはしゃいでいる姿を見て、わたしもこんなふうにな りたいと思い、日本にもおじいちゃん、おばあちゃんが堂々とはしゃげる場所があるといいなぁとぼんやり考えていました。