強風との戦い


やはりパンが主食の国のパンは美味しいのでしょうか。

もともとパン好きだったけれど、良質のバターがたくさん使われているだろう、こちらのクロワッサンは本当に美味しい。

そんなクロワッサンでフェルドキルヒ最後の朝を迎え、電車で次の都市に向かうため、駅へ行きます。

このとき、アフリカからの移民がたくさんヨーロッパに来ており、どこの駅も警察官がたくさんいて物々しい雰囲気。

その影響でこの日の電車は大幅に遅れていてダイヤが乱れまくっていたのですが、わたしが乗る予定の電車は5分程度の遅れとのこと。幸運!

電車に乗るためプラットフォームに向かう。

なんだか故郷でお母さんと別れるような寂しさを抱えながらも、笑顔でさよちゃんに手を振りフェルドキルヒを後にしました。

 

さて、と改めて1人に戻ったことを実感しちょっと感傷的になりつつも、気分を入れ替えて、目指すは次の目的地インスブルック。

当初、オーストリアはフェルドキルヒとウィーンにだけ行こうとしていたのですが、アルプスハイキングが楽しめるというインスブルックと、さよちゃんの話を聞いて興味を持ったザルツブルグという町に寄ることにしました。

インスブルック唯一のホステルにチェックインし、早速向かうのはアルプスを気軽に味わえるハイキングコースのあるパッチャーコーフェル(Patscherkofel)。

ロープウェイ駅のあるイグルスという町へ向かう登山バスがホステルの近くを通るらしい。

このバスに乗るためのバス停は、町中にある普通のバス停とは少し違って、田舎の電車の無人駅のような、木々の生い茂ったちょっとした森の中にぽつんとあったものだから、気分はすでにハイキングが始まったうきうき状態。

しかし、よくよく思い返してみると、この日は朝フェルドキルヒで電車に乗ったときから風が強くて「風、強いねー」なんて何気なく話していたんです。

イグルス(Igls)に着いてようやく気付いたのは、こんな風が強くて山の上でハイキングって大丈夫なのか?ていうかそもそもロープウェイ動いているのか?ということ。

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バス停からIglsの町までの道のり

とりあえず、インフォメーションセンターを見つけて行ってみると、ちょうどお昼の休憩時間で閉まっている。なんとなく流れが悪い方向へ向かっている気がする。

辿りついたロープウェイ駅(Patscherkofelbahn)では人気が全く無く、嫌な予感は確信へと変わる。

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出てきたスタッフは当然のように、今日は終日運転中止とひとこと。

このためにこの町へ来たようなものだったのに・・・

ここは夏場はツィルべンヴェークという松の爽やかな香りの中を歩けるという素敵な場所だったのに・・・

アルプスを闊歩するために登山靴を新調したのに・・・

 

と、嘆いていても風は止みそうになかったので、近くのレストランで昼間からビールを飲み、餃子スープだと思って頼んだら大きな肉団子スープだったDumpling soupを食べ、自分を慰めました。仕方ない。風はどうしようもない。

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しかしどうしてもこのまま来た道を戻るのは悔しくて、登山電車で上って来た道を地図を見ながら歩いて下ることにしました。

地図を見ると、ランス(Lans)、アルトランス(Aldrans)という小さな町を通って道沿いに進めば、登山バスに乗ったバス停近くへ行けそう。

ハイキングをするつもりだったし、風は強いけど天気はいいし、よし、行こう!と軽やかに出発。

結果、山から吹きつける予想以上の強風で非常に過酷な道のりになったのでした。

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とうもろこしの揺れ具合から風の強さが伝わるかな・・

強風具合が写真では伝わりにくいのが惜しい!フードをかぶって髪の毛をまとめ、耳を塞ぎ(風の音がうるさい)、よろめかないよう踏ん張りながら歩く。

道中、キレイなアルプスが一面に広がる景色が何度も見れるのですが、写真を撮る気がなくなるほど風が強い。

それでも何枚か撮りましたよ。壮大ですよね。普通の田舎道なのに。

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なんとか町へ帰り、へこむ気持ちにめげずに町を散策してみるも、どうにも乗り気にならず、すごすごと宿へ帰りました。

今見返すと、アルプスをバックにカラフルな建物が川沿いに並ぶとても可愛い町並みなんですが…。

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次の日、電車に乗るために朝早く宿を出ると、すっきりと晴れた空に映えるアルプスの山並みが本当に見事で、思わず「いい町だったな」と上機嫌で駅へ向かったのでした。

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