オーストリア国内の移動は、早くて時間に正確で快適な電車が一般的。
外国人でもオーストリア連邦鉄道のウェブサイトからチケットを購入でき、送られてきたe-ticketを印刷して持っていけば乗車できます。簡単、便利!
旅程が決まっている場合は早めにチケットを購入すれば安いチケットがあるので、物価の高いオーストリアでは早めの旅程確定、チケット購入が賢いです。
電車でインスブルックの次に向かったのはザルツブルグ。
「ザルツブルグはきれいだよ~」というオーストリア在住の友人、さよちゃんがぽろっと漏らした言葉だけでここへ来たので、宿以外は何の下調べもなく到着。
予約したのはネットで評判がよかったYoho international youth hostel。ベッドがしっかりしててロッカーも広く、カフェ併設だし、スタッフの感じが最高(ついでにイケメン)でレビュー通りでした。お勧めです。
宿のチェックインを終えて町を散策中に初めて気付いた、ここは映画「Sound of Music」の町だ!
ロケ地を巡るツアーバスが町のいたるところに停まっています。
宿では毎晩「Sound of Music」の映画を流していたので、久しぶりに見ました。戦争が背景にあった映画だったと思い出しました。
立ち寄るつもりで何気なく来た町でしたが、落ち着いた街並みと広場を走る馬車(観光客用だけど)、たくさんの教会と修道院、山の上にある城とその下を流れる川、というつくりの、都会すぎず田舎すぎず、コンパクトなこの町が好きになりました。
このきれいに整った観光地に、ぽつりぽつりといる物乞いの人々に対して、ちくりと違和感を感じましたが。
さよちゃんが、「ザルツブルグの道に出てるお店の看板がかわいい」と言っていたのだけど、それすごい同意する。どれも各自の雰囲気や売っている物なんかを表現していてかわいいし素敵なデザイン。
町を見て歩き、満足して宿へ戻るとひとり旅中の日本人の女性2人に会い、夕ご飯を一緒に食べに行くことになりました。
自己紹介しながら、どんな旅程か、なぜ旅行してるのか、どこがお薦めか、何を食べたか、などを話していて、楽しかったのだけど、小さな違和感。
わたしが感じてしまったのは、「焦り」のようなもの。
2人とも旅行時間がわたしよりも限られていることもあって、計画は綿密で、見たい物や目的がはっきりしていて、下調べもばっちりでした。
そこでわたしは、せっかくオーストリアまで来ているのに、もっと見なければ、行かなければ、「観光」をしなければもったいない!と、感じる必要もない焦りを感じてしまったのです。
自分は自分で、他人は他人なのに。楽しみ方も、何が楽しいのかも、人それぞれなのに。
この変な「焦り」状態はウィーンまで引きずり、その後向かったチェコのプラハで旅に行き詰まる原因になったような気もします。
その新しい友人のうちの1人あいちゃんと、翌日の夕方まで行動を共にすることにしました。
ザルツブルグはその名前の通り塩(Salz)が有名ですが、他にも、マリオネット劇場、モーツァルトの生家などの有名観光地があるんですね。(知らなかった)
これはそのモーツァルトの生家。ちょっと、あまり興味がわかずに入らなかったのですが…。
あいちゃんは「Sound of Music」が好きで、ロケ地をたくさん調べていたので一緒にちょっとだけロケ地巡り。
ここは映画の中でマリア(主人公)が結婚式をあげた教会。 ひっそりとして落ち着いた雰囲気。
その後、お城の中を見学し、ごはんを食べて夕方になると、あいちゃんは修道院見学ツアーとマリオネット劇場へるんるんで向かっていきました。
わたしは夕方の電車でウィーンへ向かいます。
こうして充実したザルツブルグ観光になったのに、なんとなく満たされないのはなぜだろう。疲れが残るのはなぜだろう。
このときはあまり深く考えず、ずっと楽しみにしてたウィーンへ向かうことで誤魔化していたように思います。