音楽に詳しいわけではないわたしとしては、オペラやオーケストラにチケット代を払って出かけるよりも、無料で入れる教会のミサの音楽で満足だと思っていました。
そんなわたしでも知っている、あのウィーン少年合唱団が歌うミサに無料で参加できるという情報を、前日のウォーキングツアーのおじさんから聞きました。
それは行くしかない!ということであまり調べもせず、とりあえず朝早くに教えられた教会へ行ってみました。
後でちゃんと調べたところ、ウィーン少年合唱団がミサで歌うのは、ホーフブルク王宮礼拝堂(ドイツ語のみ)です。
ミサは毎日曜日の9:15開始です。有料座席チケットが四種類ほどあり、コチラから事前に予約できます。(日本語対応)
チケットを持っている人は外で並ぶ必要もなく、ミサ開始時間に合わせて中へ入ればOK。
この正面の階段を左側へ上って行くと中への入り口とチケット窓口があります。
無料で入れるのは一番後方の立見席のみで、当日の先着順で手に入ります。
だいたい8時ころから正面階段の前あたりから人が並び始めるので、そこへ並び込みます。ここであなたが持ち合わせている忍耐力のすべてを発揮し、寒空の中ただただじーっと待つのです。
トイレは事前に行っておくように。本や音楽などを持参して時間を有効に使えれば尚よし。
わたしは早めに来ていたので立見席グループでは二番手で中へ入りました!(その分寒い外で二時間ほどじっと、じっくり待ったのです)
おかげで立見席のど真ん中で見れました。遮るものなし!端っこの有料席よりもいい場所なんじゃない?
アジア人や黒人の子もいるんですね。なんとなく白人の子ばかりかと思ってました。
それにしても美しい響きでした…。こういうときはキリスト教でなくても、素直にその美しさに感嘆する。
歌声とパイプオルガンの響く日曜の朝の空気は、非常に厳かで神聖ですね。
これでオーストリアの音楽に関して思い残すことはない。
朝から清らかな気分で次に向かったのは国会議事堂。わたしは入りませんでしたが、有料で中に入って見学もできます。
そして、その後偶然通りかかったホーアーマルクト広場に何やら人だかりが。
そこにはアンカー時計という有名なからくり時計があり、正午12時に仕掛けが動きます。
通りかかったのは正午10分前!すごい偶然。
ウィーンに関係する12人の像が音楽とともに左から右へ順番に動いていきます。
二枚目の写真は裏側。裏は普通の秒針ですね。
しかも、後から調べたらこのからくり時計はクリムトも作成に備わってたらしい。見れてラッキー!
そんなクリムト好きのわたしからオススメしたいのは本日のメインであるブルク劇場。
劇場の美しさもさることながら、クリムトらが手がけた階段ホールの天井絵が有名です。
いくつかあるクリムトが手がけた天井絵のひとつに白い襟巻きをした男性が描かれていますが、これが彼の唯一の自画像だとか。
一日一回15時に行われる、丁寧に説明してくれるガイドツアー(€8)がすごくいいです。
予約不要で14時45分からチケットが買えますので、思い立ったら行けるのも魅力。詳しくはコチラ。
英語のツアーがある日は限られて(週末&祝日)いますが、建築のこと、内部の仕組み、美術や歴史について説明してくれて、じっくりゆっくり劇場の世界に浸れます。
その日の最後に訪れたのは、世界一美しいとも言われるオーストリア国立図書館大広間(プルンクザール)。詳しくはコチラ。
朝ウィーン少年合唱団の歌声を聞いたホーフブルク王宮の一角にあります。
内装は豪華絢爛で圧倒されますが、中でも大広間にある天井のフレスコ画が圧巻。
そんな天井画を満喫した一日でした。
次の日はウィーン最後の日。もう一つのオススメをご紹介します。