海外での滞在方法についてのブログの続きです。ホテル以外に考えられる宿泊先として、
- ホームステイ
- ゲストハウス・ホステル・バックパッカーズホステル
- 個人宅(Airbnb, HomeAwayなど)
- シェアハウス
- 住み込み(WWOOF, helpX, workawayまたはAu Pairなど)
の5つを上げ、1→5になるにつれて、ハードルが上がっていくと書きました。
前回の投稿では1.ホームステイ、2.ホステル、3.個人宅、について書きました。
今回は4.シェアハウス、5.住み込みについて書いていきます。
シェアハウス
日本でもシェアハウスという言葉が浸透してきて、住む場所を探すときのひとつの選択肢にもなってきました。
日本でシェアハウスというと、大型のビルや家を不動産会社や管理会社が管理、集客して運営されていることが多く、敷金や管理費がかかります。ワンルームを不動産会社から借りるときと手続きは同じです。
一方、海外でシェアハウスというと個人で運営、集客するのが普通です。
日本のように安価なワンルームがほとんどなく、あっても賃貸料金がとても高い海外では、シェアハウスに住むことは年齢や仕事に関係なく一般的で、シェアメイト募集の広告はたくさんあるし毎日更新されます。
留学生やワーキングホリデーなど長期滞在者にとってもシェアハウスは一つの選択肢であり、外国人でも住むことは可能です。
部屋は個室(own room)とルームシェアがあり、個室のほうが価格は高いです。
シェアハウスオーナーにとっては次の人を探す手間が省けるので、長く住んでくれる人が好まれますが、条件や場所によっては一週間などの短期で貸してくれるところもあります。
ハウスルールは各家によって様々ですので、募集広告を見て内覧へ行くときにはルールや条件などをしっかり確認する必要があります。
シェアハウスに滞在する良い点は、
- 英語環境になりやすい
- 募集情報を探して、内覧、入居、退去までの段取りを経験できる
- 現地に住んでいる人と同じ環境で現地に暮らす体験ができる
- ホテルなどの宿泊施設よりも価格が安い場合が多い(短期の場合は長期よりも高い傾向)
- シェアメイトと仲良くなりやすい
- 宿泊施設よりも様々な面で融通が利きやすい
- 入居している人が固定しているので安全
日本で部屋を借りるときに賃貸情報を集めるのと同じように、シェアメイト募集情報を収集し、内覧の約束をします。
先に述べたように、海外のシェアハウスは個人がシェアメイトを募集していることがほとんどですので、直接連絡を取って相手と都合を合わせて内覧へ行きます。
当然ながら情報収集、相手とのやり取りは全て英語ですが、メールなど文字でやり取りをすることも多く、やってみると案外コミュニケーションできます。
シェアメイト募集の情報は、オーストラリアではGumtree、ニュージーランドではtrade meなどの投稿型情報サイトにたくさん載っていますのでぜひ覗いてみてください。部屋の写真を見たり場所を調べたりするだけでも面白いですよ。
シェアハウスに住むことの大きな利点は、ホームステイと同じく家族や仲間のように受け入れられることです。
そのため、家の設備や部屋の広さ、賃料なども気になるところですが、一番重要視すべきなのは、なんと言っても住んでいる人と自分との相性と家の雰囲気です。
部屋はきれいで賃料も手頃だけど、なんとなく落ち着かない嫌な雰囲気だったらやめた方がいいでしょうし、逆に不便な場所で部屋は狭いけど、住んでいるシェアメイトがあたたかくてとってもいい人そうだったならば、そこは候補にすべきです。
信頼できる人がいるということは、不慣れな海外では何にも勝る安心材料となってくれるでしょう。
気をつけた方がよい点としては、
- 条件に合ったシェアハウスを探すのに時間がかかる
- シェアメイトとの相性が合わない可能性がある
- 金銭トラブルに気をつける必要がある
- ハウスルールによる制約があることもある
場所や賃料など条件に合うシェアハウスを探すことに時間がかかることに加え、内覧というステップが増えることによって、入居までにはある程度の時間がかかります。
いろんな部屋の情報を見たり、実際に内覧へ行くこと自体が楽しいことですし、その町の地理感覚が身についたり英語を読んだり書いたりしなくてはいけないので勉強にもなるのですが、時間的余裕がないと難しいかもしれません。
観光地でない普通の住宅地に行って、普通のお宅の部屋を見せてもらう機会なんて、知り合いがいない限り絶対にありませんので、シェアハウスには住めないかもしれないけど、勉強のためと割り切って内覧だけ行ってみるのもいい経験になるでしょう。
注意点として、入居の際の金銭のやり取りや条件の説明などは書類のない個人同士の契約になるので、わからなかったら何度でも聞き直してしっかり確認すべきです。
後々トラブルにならないよう、オーナーが信頼できる人なのかどうかを言葉や態度、雰囲気など全てを含めて判断しましょう。
住み込み(WWOOF, helpX, workawayまたはAu Pairなど)
住み込みとは、こちらの労働力と食事&宿を交換するシステムを指します。働く代わりに無料で食事と泊まる場所をもらえるということです。
住み込み情報が載っている代表的なサイトとしてWWOOF、helpX、workawayが上げられます。その中でも規模が大きくて一番世界中で知られているのはWWOOFかと思います。
WWOOF (World Wide Opportunities on Organic Farms)
名前の通り、主にオーガニックファーム、牧場などの手伝いが仕事になりますので、農場や牧場の仕事をしたい、または有機農法やパーマカルチャーなどに興味がある方には特に魅力的でしょう。
WWOOFは世界規模で展開していて、登録しているホスト数が多いので、仕事内容や場所など自分の希望に合ったホストを探しやすいと言えます。
各国のWWOOF支部がその国のホストを管轄、運営していて、各国で登録価格も異なり、自分が登録した国でのみWWOOFができます。ある一つの国で登録してメンバーになっても他の国でWWOOFをするには再度登録が必要です。
登録価格はオーストラリアは$70、日本は5500円と他のサイトと比べるとやや高めの設定です。一年間有効。
オーストラリアでのワーキングホリデー中に、二年目のワーホリビザを取得するための労働日数にカウントできるホスト先もあるので、もし希望されるならばホスト先に確認してみましょう。
HelpX
HelpX(ヘルペックスと読む)はオーストラリア、ニュージーランド、カナダなど限られた地域で参加できます。
登録は無料会員とプレミア(2年間、20ユーロ)会員があり、その二つの違いとしてプレミア会員はホストの一覧を全て読めたり直接メッセージができたりします。
仕事内容は家事の手伝いや子供の世話、ホステルやロッジなどの手伝い、農業の手伝いなどWWOOFと比べるとHelpXの方が幅広く多岐に渡ります。
ホストの紹介文を読んで自分が望む内容かどうかをきちんと確認してから連絡を取りましょう。
Workaway
WorkawayはHelpXと同じく仕事は多岐にわたり、農業の手伝い、ホステルのクリーナー、家やお店の改修工事の手伝い、ペットの世話、子供の世話や言語を教えたりと様々です。
アフリカやアジアを含む世界の各地にホストがいて、登録すればどの国でも参加することができます。オセアニアだけでなく、アジアやその他の国でも滞在予定があればWorkawayに登録するとよいでしょう。
登録料はUS$42で一年間有効です。
日本にもホスト先はたくさんあるので、海外旅行時に限らず、日本国内で住み込みをしてみるというのも面白い体験かもしれません。
Au Pair(オーペア)、Nanny(ナニー)、ベビーシッター
オーペア、ナニー、ベビーシッターはすべて同じ仕事を指します。内容は、住み込みをしながらその家庭の子供の世話や家事を手伝ったりします。
住み込みなので住居と光熱費、食事代が不要で、それに加えて育児や家事に対して報酬がある場合もあります。その家の条件によって、自由時間に学校へ通ったり別のバイトをすることもできます。
現地在住の日本人の家族の場合は、子供が日本語で話す機会を設けたい、日本語を教えて欲しいという要望があることもありますし、現地の家族であれば英語環境になるのでこちらの英語の勉強には良い環境になります。
オーペアに特化してホームステイ先を斡旋してくれる日本の会社もあるようですが、現地の情報サイト(各国、各都市の日本語情報サイトやオーストラリアならGumtree、ニュージーランドならtradmeなど)に募集が載っているので直接連絡をしてみるのがいいと思います。
子供の世話が好きで家事も苦でなければ、楽しい生活が送れそうですよね。
住み込みの醍醐味
以上、住み込みの滞在方法を上げましたが、これらは、お互いの価値の交換(労働の代わりに食事と宿の提供)がベースにある対等な関係であって、利用者はホテルのお客さんのような存在ではありません。
相手が望むことを考えて行動し、提供してくれるものに感謝の気持ちを持ち、お互いに良い出会いとなるよう歩み寄ったり、与え合ったりするべきだと思います。
もし相性が合わなかったり、考え方が違ってストレスになるようだったら、きちんと話し合って打開策を探ったり、ステイ先を変えることを検討したりしてみましょう。
全ての出会いがよい思い出になるとは限りませんが、そうやって考えたり話し合うことは、自分の経験となって次の良い出会いにつながるはずです。
まとめ
普通のホテル滞在以外の宿泊先を上げてみましたが気になる方法はありましたか?
どの滞在方法があなたにとってベストか?に正解はないです。
あなたが何を目的とするか?予算はいくらか?どういうことがストレスに感じるのか?どういう経験がしたいのか?など個人の条件によって答えは様々だからです。
上記以外の方法が見つかればそれを選んでもいいですし、選んだものが合わなければ途中で変えてもいいのです。
また、どの滞在方法を選んでも、そこでの人との相性は事前にわかるものではないので、大きな学校に任せればホームステイは安心、ここならば確実、ということはありません。
逆に人との相性さえ良ければ、たとえその他の環境や条件が悪くても、人生を変えるような時間だったり、大きな学びだったりと、かけがえのない収穫があるでしょう。
一時期の滞在であっても、その時の生活の基盤となる住居ですから、自分の条件に合った方法をしっかり考えて、今までの自分であれば選ばないようなチャレンジをしてみると、何らかの収穫はありますので参考にしてください!