【ラトビア】ソビエトのかほり感じるリガの観光で寂しさを感じ始めた日

前日Pub Crawlに参加した面々は朝の始動が遅め。

早起き組のわたしは、貸し切り状態の洗面台とトイレで身支度をして、リビングでお茶とフリーパンケーキ(宿によっては日替わりの無料サービスがあったりする。この日はスタッフが焼いてくれたパンケーキだった♪)を食べました。

今夜の飛行機でスイスのチューリッヒへ行くので昼間はラトビア観光をする予定。

ここリガという町の観光名所がどこなのか、何がある町なのかを何も調べずに来てしまったので、宿のスタッフに町の観光スポットを聞いて出かけました。

それにしても、寒ーい!このとき9月13日、秋の始め。地元の人にとってはまだ暖かい季節のようで、みんな半袖の薄着で完全な夏服。わたしは長袖の上に薄い上着とストール。こんなに違うのか、体感温度。

昨夜バスが到着したリガ駅の北側には、西側をダウガバ川が流れる旧市街地が広がっています。(泊まった宿もこの旧市街地の近く)

石やレンガで造られた教会、お店が並び、石畳が美しいヨーロッパらしい町並みで、徒歩で十分見て歩ける範囲に見どころがまとまっています。

タリンでは初めてのザ・ヨーロッパ的街並みが珍しくて楽しかったのですが、どうしてもリガとタリンの旧市街地が同じに見えてしまう…。

歴史に詳しくなく、ラトビアという国についての知識もなかったわたしにとっては、「人が少ない場所だなー。名産品がロシアと似てるなー。」くらいの感想しか持たず、時間を持て余し気味で過ごしていました。

今思えば、とてつもなくもったいなかったと思います。

日本から遠く離れた場所の、教科書でしか知らなかった歴史に触れる絶好の機会だったし、知識がないならばフリーウォーキングツアー(ボランティアが観光客相手に建物や町について無料で説明してくれるツアー。最後にチップを渡す。)に参加することもできたのに。

自分から積極的にこの場所のことを知ろうともせず、ぼんやり過ごしてしまったなぁと今は後悔しています。

ぼんやり、ゆっくり過ごすという過ごし方もいいのですが、このときは気持ちが沈み気味だったのが残念だった。

このとき中国、ロシアから始まったこのユーラシア大陸を回る旅行を始めて三週間弱。

友達もできてすごく楽しかったロシアを離れ、話し相手もいないままフィンランドからここまで一人で過ごして、誰かと時間を共有したいという気持ちだけが強くなっていたのかもしれません。

やりたいことをやっていながら贅沢な悩みなのかもしれないけど、石やレンガでできた古いビルや建物に囲まれた、わくわくするはずの未知の要素がつまった異国にいながら、旅の目的みたいなものを失いかけていたときでした。

ラトビアの観光名所はやはり旧市街なのですが、その周りの新市街地の方がわたしは面白かったです。

旧市街から西側へまっすぐ歩いて行くと大きな公園があり、その一角にはたまねぎ頭が印象的なロシア正教会の教会があります。

ロシア正教会の教会の内部は天井まで装飾されていて美しいので、いつも「ほわぁ」となります。写真撮影が可能なのも嬉しいところ。

このあたりの新市街地の建物は、ソビエト時代を彷彿とさせる古い無骨な建物と、アールヌーボー調の手のこんだデザインのカラフルな建物が混在していて面白いです。

建物の迫力とその数の多さに比べて、通りを歩いている人の数が少なく、ましてや観光客は全くいない。見事な建物独り占め。

一休みをして次に向かったのは、リガ駅を挟んで旧市街の反対側(駅の南側)。

このあたりはまた雰囲気が異なり、レンガの倉庫跡のような一群と木造の古い建物が多くありました。

そのレンガ倉庫のある広場でマーケットが開かれていました。ここは面白かった!

手づくり市のような、がらくた市のような、なんでもありのマーケットで、若い人が服を売ってたり、絵を売ってたり、アクセサリーや日用品(という名のがらくた)を売ってたり、とさまざま。

わたしはそこでロシア語を話すおばさんから帽子を買いました。

公用語のラトビア語とともに聞こえるのはロシア語。やっぱりここはロシア(ソ連)だったんだなぁ。

ぶらぶらして宿へ戻るとバスで空港へ向かう時間。次はチューリッヒ空港を経てオーストリアへ向かいます。