旅の目的の一つであるシベリア鉄道には、ウランウデからモスクワまで三泊四日間乗りました。
ながーい鉄道に乗って、遠い外国を知らない人に囲まれて旅するなんて、ロマンの塊!リアル「世界の車窓から」な日々。
まずは気になる?車両について紹介しましょう。
わたしのチケットは一番安い等級(二等)の車両でした。これは車両の前方から後方を見て撮った写真。
車両は進行方向側前方の連結部にはスタッフの部屋と給湯器があり、そこでお菓子やインスタントの食べ物を少しだけ販売しています。
後方にはトイレが二つあります。
車内のつくりは中国からの電車と似たようなもので、進行方向に向かって通路の左側には縦に上下二段のベッドがあり、昼間は下のベッドを畳むと椅子とテーブルになります。
通路の右側には横向きにベッドが並び、上下計4つのベッドがひとつのコンパートメントを形成しており、中央窓際にテーブルがあります。徐々にベッド周りは自分の部屋化していく。
カーテンなど仕切りは一切ありません。(等級が上がればもっとプライベート感がある) なので、コンパートメント内は寝食を共にする、さながら合宿所のような空間になります。
わたしのコンパートメントの人たちは、どうやらこの車両の中でも目立つ人たちだったようで、クラスのリーダー的悪ガキって感じでした。
電車内は禁煙ですが、しょっちゅう煙草を吸いに車両の連結部まで行ってたし、大きな声で笑いながら話すし(超目立つ)、他のコンパートメントの人たちも私たちのところまで来て話したりお茶を飲んだりと、いつもにぎやかでした。
スタッフにしょっちゅう注意されてたし(笑)
他を見てみると、いつも寝ている人や静かに読書をする人、一人でぼんやりしている人も見かけたので、わたしのところが特別にぎやかだったと思います。
同じ車両にいた外国人はわたしとフランス人カップル、それと中国人のおじさん二人組だけでした。
フランス人カップルとは席が離れていてあまり話はしなかったし、中国人二人組は英語が全く話せなかった(ロシア語も)のでなかなか交流できませんでした。
なので自然と、例の悪ガキたちを筆頭にたくさんのロシア人乗客と仲良くなりました。
わたしのロシア人のイメージは「無表情で冷たい。恐い。」でしたが、同じ車両で過ごした人々はみんなとても優しく、ロシア語がわからないわたしをいつも気にかけてくれました。中には初めて日本人と話すという人もいて珍しがられました。
片言の英語が話せる人を通して会話に入れてくれたり、ロシアのカードゲームを教えてくれたり(結局ルールがよくわからなかった)、お茶やごはんを一緒に食べたり、停車駅でご馳走してくれたり、 一緒にビールとウォッカを飲んだり(車内は本当は飲酒禁止笑)、書ききれないほどたくさんのことをしてくれました。
人によって乗車駅や降車駅が違うので、車内のメンツは変わっていくのですが、素敵な出会いが続いた楽しい時間でした。
変わり映えしなくて退屈なことで有名なシベリア鉄道ですが、わたしにとっては思い出深い時間の一つです。