怒りと焦り


ルーマニアの北部は大きな町が少なく、そこへ向かう手段も限られます。

前日に調べて選んだのは、ウクライナとの国境近くにあるシゲット・マルマツィエィ(Sighetu marmatjei)までクルジュ・ナポカから一気に行ける直通のバス。

朝10時の一便を逃すとその日に行く事はできないので、逃すまいと早めに宿を出発。

バスターミナル近くまで行ける交通機関がわからなかったので、前日に使った電車のクルジュ・ナポカ駅から歩いて向かいます。

歩く、歩く、歩く…けど本当にこっちなのかな、間に合うかな…、とようやく見つけたバスターミナルは思ったよりも賑やかで、バスやバンがたくさん出入りしていました。

どこに目的のバスがあるのかさっぱりわからないので案内所のおばさんに聞いてみると、調べていた通りの時間に確かにここから出発するから待っていろとのこと。

しかし、

時間10分前になってもそれらしいバスは乗り場へ来ない。

時間が過ぎても来ないので、遅れてるのかと思っておばさんへ再度聞いてみると、

「もう出たわよ、時間が過ぎてるじゃない。」と一言。

わたしは目当てのバスが到着したら何か一言かけてくれるかと勝手に期待し、おばさんから見える位置に立って待っていたのですが、おばさん曰く、「わたしは案内役ではないから自分でバスへ行かないと乗れないわよ」と。ごもっとも。

だけど見えるところに外人がぽつんと待ち続けてたら一言かけてくれてもいいじゃないか!

怒りと焦りで手がわなわな震える。人って本当に感情で手が震えるんだな。

当のバスはそのバスだけ乗り場が違って、わたしが待っていたところから離れた駐車場のようなところに来ていたらしい。

案内のアナウンス(例のおばさんがアナウンス担当)もあったけどそれを理解できるわけがない。

散々怒って文句を言いまくったけど、ないものはない。今日目的地へは行けなくなってしまった。

Wifiもないのにどうしよう。今日泊まる予定だった宿へどうやって連絡しよう。

もう一泊ここへ泊まって明日の同じ時間のバスに乗ろうか。

でも、ここからもう一度町まで戻って、明日また同じことを繰り返すことをどうしてもしたくなかったわたしは、ちょっと冷静になって、再度あのおばさんの所へ行き、今日のバス予定を聞きに戻りました。

おばさん曰くシゲット・マルマツィエィの手前にあるバイアマーレまで行くバスは一時間後にあるらしい。

そこは行く予定はなかったけれど、こんなことがなければ行かなかっただろうし、そこへ行く事にしました。

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このあたりの写真が全然ない。とりあえずバイアマーレに着いてすぐ見つけた道の真ん中にある噴水。(一定時間ごとに色が変わる)

その後、事前にダウンロードしていた地図からバイアマーレのだいたいの地理を頭にたたき込み、バス移動の途中でなんとかwifiを見つけて、泊まる宿の予約をしました。

北部の町は小さいのでゲストハウスやホステルはなく、ペンションや安いホテルに泊まることになります。

バイアマーレは北部の中では大きな町で、ショッピングセンターや観光場所もいくつかあるのですが、節約旅のわたしが予約したのは、「寂れた」という言葉が本当にぴったりな、町から離れた国道沿いのホテル。

英語は通じず、カードも使えず、一階のレストランはもちろん営業しておらず、顔なじみの近所のおじさんらしき人が薄暗いその元レストランのテーブルで、受付のおばさんと話しながらビールを飲んでいる。

ホテルの前の国道には舗装されていない歩道があり、ティーンエイジャーと思しき少女二人が何をするわけでもなくうろついている。つまりは非常に雰囲気がよろしくない。

 

明日には確実に移動したいので、移動手段を調べ、バスターミナルに実際に行って場所を確認し、帰りにスーパーで食べ物を買い、わけのわからないドラマを見ながら(それでも音があった方が安心)部屋で夜を過ごしました。

思わずあまり連絡を取ることのない人にメールの相手をしてもらい、ちょっと気を持ち直して寝ました。

実はバイアマーレまで来れば北部の移動はそれほど大変でないことがわかったので、ここから最初の目的地だったシゲット・マルマツィエィでなく、それより遠いビシュウ・デ・スス(Viseu de sus)へ行きます。

写真がなさ過ぎて味気ないので翌日に観光したときの町の写真。人が全然いないけれど。

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