猫とイチジクと穏やかな海岸


以前に少し書いたように、クロアチアには行ってみたいところが多くあったので、なるべく長く滞在したいと思っていました。

今いるアルバニアのティラナからモンテネグロを通ってクロアチアに行こうと計画したものの、ティラナから一日でクロアチアに行くのはちょっと無理があるように思え、モンテネグロとアルバニアの国境近くにあるウルツィニという町に一泊することにしました。

モンテネグロがどういう国なのか知らなかったし、通過するならせめて一泊くらいしたいと思ったもので。

ウルツィニからはクロアチアまでのバスもあるようでした。

 

ウルツィニに行くには、まずはティラナからバスに乗って国境近くのシュコダルという町へ行き、そこから国境を超える国際バスでウルツィニまで行きます。

宿で下調べをした甲斐があり、シュコダルまでのバス乗り場へ行き、車に乗り込み、モンテネグロへの国際バス乗り場へ行くまでは順調に進みました。(後からわかったけれど、ここで乗った車も個人営業の乗り合いタクシーみたいなもので、相場よりやや高かった。)

バス乗り場と言っても、あるホテルの前の大きな道路沿いに数台バンが並んでおり、随時お客を乗せて出発するという場所で、看板や行き先が書いてあったり、チケット売り場があったり、係員がいたりするわけではない。

事前に調べていたのでここが正しい乗り場であることはわかっていたけど、時間もあったので周辺を歩いてみました。

バックパックを背負った外国人であるわたしはどこからどう見ても旅行者で、国境に近いこの町にいるということはどこかへ移動しようとしていると容易に想像がつきます。

この町までアルバニアの印象は良かったけれど、この町のタクシー(見た目は普通の乗用車)の客引きのしつこさと強引さ、それと通常の軽く5~6倍の非常な価格設定には閉口でした。

本当にうんざりして歩きまわるのは止め、さっきいた正しいバス乗り場で座っていても、次から次へタクシー運転手が「ここからはモンテネグロ行きのバスは来ない」だの「あと何時間も待たなくてはいけない」だの「そのバスも俺と同じ金額がかかる」だのと言ってくる。

ここはインドか!てくらいのしつこさと強引さ。うんざり・・・

 

待つこと数十分。バス乗り場にある唯一のキオスクで水を買って、ついでにどのバスがウルツィニに行くのかを聞いてみると、調べた通りの時間と料金(5ユーロ)のバスが今まさにやって来たところでした。

良かった。

調べてはあったものの、先ほどのタクシー運転手の自信たっぷりな言い草に、本当にバスがあるのかちょっと不安になってきたところだったので、運転手らに勝ったような気持ちでバスに乗り込みました。

しかも、このバスの運転手さんが穏やかなとてもいい人だったし、客は途中からわたし一人で貸切状態になり、国境を越えて進む道のりは山の緑と晴れた空の鮮やかさが美しい、のどかで壮大な景色でした。なんだか大満足。

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着いたウルツィニは小さな海沿いの町。

モンテネグロの通貨はユーロですが、マケドニアやアルバニアに比べると物価がちょっとだけ安く感じました。

そして思っていたよりもずっと整った町で、看板などの英語表記も多くて旅行者に優しい。

宿に荷物を置いて海岸までの道を歩いてみると、空手や合気道などの日本武道を教える道場が、なぜか多いように感じる。

流行っているのかな?にしても「忍術」を教えられるモンテネグロ人っているのだろうか?

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海に入るような季節ではなかったので、海岸沿いはそれほど賑わってはいませんでした。

夕方が近づく海岸は暑くも寒くもなく、日中の日差しで温められた防波堤が気持ちよく感じるくらいの心地良い気候。

海岸周囲を歩き、見晴らしの良い場所でぼんやりしたり、猫を眺めたり、おじさんから干しいちじくを買って食べたりして過ごしました。

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今日の宿は、明日の朝早いバスに乗るために、バスステーション近くの家族経営のゲストハウス。

同室のよくしゃべるスイス人の女の子と、わたしと同じ年齢くらいのオーナーとともにビールと果物とスナックを食べながらたくさん話した夜でした。

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そして翌朝、クロアチアのドブロブニクという町へ一気に行ける朝早いバスに乗るため、バスステーションへ。

そのためにバスステーション近くに泊まって、余裕でバスを待っていたのに、それなのに。

またしても事は予定通りには進まないのでした。