シベリア鉄道に続く電車旅が始まる当日の朝。
不安と緊張から早めに北京駅に到着すると、目の前には長蛇の列。 大混雑の駅。
不安が増す中、その何の列なのかわからない列に並んでみると、どうやらこの列は駅に入る入り口の列で、ID確認や荷物検査をしているために時間がかかっている様子。
並んでみたものの、列は全く進まない。
列の前方では横入りのひともたくさんいて、もはや並ぶ意味がない。
だんだん時間の余裕もなくなってきて焦るし、真夏の炎天下でただ待っているのは人をイライラさせる。
今から乗る電車を逃すと今後すべての旅程が狂います。ロシアのビザは滞在期間が決まっていて延長も修正もできないのに!
イライラと不安のピークに達したわたしは、並んでいた列を抜けて横入り組に加わることに。
日本の満員電車さながらの押し合いをくぐり抜け、まったく意味のない適当な荷物検査を済まし、ID確認を済まし、どうにかやっと駅のなかへ。
駅構内は外の混雑とは別世界の、静かな、広々とした空間で、中央に二階へ上るエスカレーターがあり、周囲をぐるりとお店やレストランが囲んでいます。
素早く自分の電車のプラットフォームを見つけて急いで行ってみると、たくさんの外国人旅行者が。
いったいこの人たちはどこから構内へ入ってきたのだろう?あの死闘では見かけなかったし、そこをくぐり抜けたとは思えない余裕が見られる。
おそらく、あの入口は中国人用とかで、どこか別の入口があったようにも思いますが、まぁ、何はともあれ間に合った!よかった!
電車はこれから2泊3日、ロシアのウラン・ウデという町まで乗ります。
車内はこんなかんじ。
偶然にも同室は日本人の学生さん。
彼は初めての一人バックパッカー旅行で緊張していたようですが、彼のおかげで退屈せずに過ごせたし、情報もたくさんもらえて、わたしはとてもリラックスできました。
この電車は、モンゴルとの国境付近で一部車両交換をして、その後、首都ウランバートルを通り、ロシアへ入ります。
中国国内を走る間は食事つきでした。中国語、英語、キリル文字(ロシア語なのかモンゴル語なのかわかりませんが)の三ヶ国語が併記。
全員同じ料理で選択肢はないですが、食事つきとは知らなかったので、なんだか得した気分。味は、「まぁ、無料って有難いよね」って感じの、可もなく不可もなく、でした。
この電車で特筆すべきはなんと言っても景色です。中国からモンゴルまでは山間部を通るため、山の緑が美しい。
しばらくするとだんだん平野になってきて
夕方が訪れて
暗くなってからモンゴルとの国境付近に到着。数時間をかけて一部の車両交換を終え、朝、再び走り出した車内で目が覚めると、車窓は広い広い草原が広がるモンゴルになっていました。
ときおり見える動物たちやユルタという移動式の住居がモンゴルを感じさせる。しばらくして首都のウランバートルに到着です。