【イタリア】古くからの芸術と現代の生活が調和するフィレンツェで町歩きを楽しむ

チンクエ・テッレからピサに戻り、そのまま電車に乗って向かった先はフィレンツェ

英語ではフローレンス(florence)て言うんですって。ご存知でした?

わたしは知らなかったので、友人に「イタリアではどこがおすすめ?」と聞いたときに「Florence!」と言われ、へー、それどこだろ?と思ったものです。

到着はすっかり暗くなったころ。

いつもと同じように観光情報を調べずに行ったので、到着後はとりあえずフィレンツェ旧市街を歩いてみました。

ところで、ローマからいつも見かけていたのですが、観光名所やメイン駅の前には、必ず黒人の土産物立ち売り男性がいます。

アフリカからの移民なのだろう彼らは、実につまらなそうに、人(特に外国人)が来たら自動的に物を見せる機械のように動く。

イタリアでの生活は、彼らにとってどんなものなんだろう。

と思いながらも、わたしも機械のように無駄なくその場を去っていきました。

フィレンツェは、友人の勧め通り素敵で落ち着いた町でした。

石造りの建物は古く、中身がまぶしい光を放つコンビニであっても、おしゃれなレストランやカフェであっても、不思議と違和感のない調和が取れている感じがしました。

ふらっと歩いてふらっと入ったカフェで朝食。

イタリアはどんなに小さいカフェであっても、パンもコーヒーもちゃんと美味しい。

そこを出ると、偶然にも目の前にフィレンツェを代表するサンタ・マリア・デル・フィオーレ大聖堂

これがファサード(正面)だけど、カメラに収まらないスケールの大きさ。かなりの迫力。

壁全体が彫刻でびっしり埋められた美しい建物。ものすごい時間と労力を感じる存在感。

こちらはファサードの逆側の裏正面。

このドーム部分は建築が困難で長い間建設を中止して、やっとできた世界最大の石積み建築のドーム。

中へ入ると、内部は外部と違って、シンプル。うす暗い中で、外の騒がしさが消えて厳かでした。

オープンと同時に入ったので空いていました。

フィレンツェと言えば、誰もがよく知るダビデ像も見てきました。大分並びましたが。

彼のアップの写真はよく見ると思うので、遠目の姿と後ろ姿というレア(?)写真だけ載せておきます。

いいおしり。

ところで、フィレンツェの町を歩いていて、やたらと目に入るのがドアノブ。

重厚な石造りの建物に、背の高いしっかりした木の扉、そしておちゃめでバラエティ豊かなドアノブ。

まゆ毛の下ったこまった顔のライオンとか、

ひげが立派なきりっとした顔立ちの男性(悪魔っぽくも見える)とか、

二匹の魚(鯉?)と二つの人間の顔(男性?)からできたもの、などなど。

バラエティ豊か過ぎて飽きません。楽しかった。

もうひとつ、町を歩いていて楽しかったことは、すれ違う地元の人が着飾っているわけではないのにおしゃれで素敵。人が町と調和している気がする。

芸術が身近にあると、住む人の芸術感度も自然に上がっておしゃれレベルが違うんじゃないだろうか、と思わせる。

人々といい、ドアノブといい、ただ歩いて見て回る町歩きがとても楽しかった。

フィレンツェはそれなりに大きい町ですが、古い建物と芸術が現代の物を普通に同居している気負わない気持ちのいいところでした。